グローバルナビゲーション
市場の動向
インターネット・ブロードバンド市場
インターネット、ブロードバンド加入者数及び普及率
- 2010年末現在、固定回線の99%がブロードバンド接続可能となり、ブロードバンドの世帯普及率は69%に達している。2011年6月現在のブロードバンド加入者数は約2,203万で、前年同期比7.6%増である。その約93%がADSLを利用しており、ADSL以外には、ケーブルモデム、FTTH、衛星等、WiMAXによる接続サービスが実施されている。2011年6月現在、市場シェアはオレンジ:42.5%、SFR:22.6%、フリー:21.4%、ニュメリカブル:5.4%、ブイグ・テレコム:4.6%となっている。
- オレンジ、SFR、フリーは、それぞれ2006年ごろからの光ファイバ回線の試験サービスを経て、2008年に商用サービスを開始した。サービス内容や料金はADSLでのトリプルプレイと同様であるが、インターネット接続の最高速度は100Mbpsに達している。2011年9月現在、約60万世帯が光ファイバを利用しており、利用者数は前年比42%で増加している。そのうち17万5,000世帯がFTTHを利用し、42万5,000世帯が銅線ケーブルのハイブリッド光ファイバを利用している。光ファイバの普及率は10%未満にとどまっている。
出所:ITU統計
携帯電話市場
携帯電話加入者数及び普及率
- フランス・テレコム(移動体通信とインターネット部門のブランド名はオレンジ)、SFR、ブイグ・テレコムがサービスを提供している。2009年12月、固定有線ブロードバンドのIlliad(Free Mobile)が第4の移動体通信事業者として3Gの免許を取得し、2012年1月にサービスを開始した。
- 2010年末現在、移動体通信の普及率は98%に達したが、イタリアの150%やドイツの133%に比べると、やや低い。各事業者がSMSやMMSの無制限サービスを展開していることから、2010年には1,030億通が送信され、前年対比63%増と急伸している。
- 2009年8月から、2段階で第4の3G事業免許の公募(2.1GHz帯の3ブロック)が比較審査方式で開始され、新規参入事業者を対象とした1ブロックについて、12月25日にまずフリー・モバイルへの免許付与が決定した。第2段階の2ブロックの審査は、既存事業者を含むすべての電子通信事業者が参加可能であったが、2010年5月にオレンジとSFRがそれぞれ1件の免許を取得した。また、ARCEPは2011年にLTE対応の800MHzと2.6GHzの周波数オークションを開催した。
出所:ITU統計
固定電話市場
固定電話回線数及び普及率の推移
- 2010年12月末の固定電話加入者数は前年同期比1.6%減の4,103万4,000、で、PSTN回線は8.0%減の2,286万、VoIPは7.7%増の1,817万4,000となっている。2009年第3四半期末の公衆電話数は約13.8万回線で、近年、年率5〜6%で減少している。
出所:ITU統計
放送市場
地上テレビ
- 公共放送は、フランス・テレビジョンと、仏独共同で設立された文化教養専門のARTEがサービスを行っている。商業放送は、1987年に民営化して以来、常に視聴シェア第1位を占めているTF1、若年層向けの番組編成のM6、スクランブル放送を行っている有料放送事業者カナル・プリュスがある。
- 地上デジタル放送は2005年3月から開始され、2010年1月現在、19の無料チャンネルと9の有料チャンネルを提供している。地上デジ難視聴地域には、アストラ衛星を利用して地上デジタル放送の番組を無料で再送信している。「コミュニケーションの自由に関する1986年9月30日の法律」改正法により、アナログ停波の完了時期が2011年11月末とされ、無料放送の免許取得事業者には全国放送が義務付けられた。2010年9月現在、地上デジタル放送の人口カバレッジは93%で、2011年11月末には95%に達することが目標とされている。難視聴地域を中心とする低所得世帯の受信機購入については1世帯につき25€まで、アンテナ設置については120€等、最大250€までの援助金の支払の実施、70歳以上の高齢者又は障がいを持つ人々には無償での機器の接続・設置が予定されている。
衛星放送・ケーブルテレビ
- 2011年6月末の衛星放送の加入世帯数は611万で、デジタルテレビ加入世帯の18.8%にあたる。主要事業者は、ビベンディ・グループに属するカナル・プリュスの子会社カナルサットのみとなっている。2011年6月末のケーブルテレビの加入世帯数は、デジタルテレビ加入世帯の7.0%にあたる227万5,000である。大手事業者は全国の自治体でサービスを実施しているニュメリカブルのみとなっている。
重要政策動向
全国ブロードバンド構想
- 2009年9月、ARCEP委員長は人口密度に応じた地方ごとの光ファイバ網整備の構想を明らかにした。(1)人口密度の高い地域については、基本的に自由競争、(2)人口密度が中程度の地域については、複数の事業者の基盤共有と相互接続によるカバー地域拡大、(3)人口密度が低い地域については、国土整備基金を設置、地方自治体の助成金による事業者の誘致とコスト負担、を原則とした。同12月には、「地域間デジタル・ディバイド解消法」が成立し、2010年1月には、国債収入のうち20億€を自治体のFTTx網を中心とするブロードバンド基盤整備に投じ、地方ごとに超高速ブロードバンド整備プロジェクトの公募を行い、助成金を交付するという構想を明らかにした。
- 2010年6月には、2025年までに国内世帯の100%を光ファイバ網に接続するという目標に基づき、特に人口密度の低い地域への基盤構築支援を主眼とした「国家超高速ブロードバンド計画」を発表。同8月には、5地域を対象としたパイロットプロジェクトの公募が開始された。2011年2月には、同年末までの光回線接続可能世帯数の目標が200万に設定された。
ICTサービス事業振興政策
- 2010年1月、全国レベルのブロードバンド網整備計画とともに、各種電子サービス分野へ25億€の助成金を投じることが決定された。重点分野は、(1)クラウド・コンピューティング、(2)コンテンツのデジタル化、(3)デジタル技術開発、(4)スマートグリッド、(5)eヘルス、(6)通信網のセキュリティ確保、(7)インテリジェンス・システムを用いた物流、(8)デジタル都市計画、(9)電子教育、である。このうち特に(2)については、7億5,000万€が割り当てられ、監督官庁である文化・コミュニケーション省の主導で、デジタル書籍出版に関するガイドライン作成、若年層向けのオンラインミュージックカードの販売、ビデオゲーム制作支援等が実施されている。また、2011年1月、経済・文化・コミュニケーション省は、国内企業のWeb2.0利活用推進計画の一環として、(1)、(5)、(9)に関する先端的R&Dプロジェクトの公募を開始した。



